クリニック実習、メンター実習での注意と学習目標
1.重要な注意点
- いつでも名札をつけること。
- きちんとした清潔な服装にすること。出来るだけ清潔な白衣を着用すること。
- 患者に医学生として自己紹介すること。医師ではないことを明らかにする。
- 患者さんに、あなたがしようとしていることをまず説明してから実行すること。
- 患者さんのプライバシーに配慮すること。
- 初めて行う行為に際しては、資格のある医師または看護師の監督の下で実施すること。
- 何かをしている時、困ったことがあって助けを求めるのは恥ずかしいことではない。困ったことがあったら、なるべく早く、指導医に相談するようにしてください。
- 当たり前のことですが、薬を投与したり、治療することは絶対許されません。
2.以下の検査の立会には、基本的に参加できないと考えてください
- 婦人科診察、検査
- 直腸診
- 女性の胸部の診察、検査
- 男性生殖器の診察、検査
3.服装の注意
患者や医療関係者または同僚に好意を持って迎えられるような服装をしてください。以下の服装は、受け入れられません。
- トレーナー
- ジーンズ
- 肌を露出する衣類
- 堅い部品が付いた衣服、攻撃的なロゴまたは絵の書かれた衣服
- 非常に短いスカート
- 歩くと鋭く響く音のする靴
4.実習での学習目標
実習では、医療現場での必要な以下のような態度を習得することが期待されています。
1)学習に関係する態度
- 卒前だけでなく卒後も、あなた自身の知識を高めるため、常に学習すること
- 熱心に学習する意欲を有すること
- 状況の変化に対応する柔軟な態度を持つこと
- 最新の医学知識によって臨床行為を行うこと
2)個人としての態度
- 自分自身の知識と技術の限界を知り、その限界を広げたいという意欲をもつこと
- 自分自身と他者の価値に対して敬意をはらうこと
3)専門職としての態度
- 偏見と差別が医療にもたらす危険性を熟知すること
- 自己評価ならびに同僚評価について積極的に参加すること
- 自己、患者、同僚、家族、友人の個性を尊重すること
- 同僚のために応援すること
- 教育と研究に貢献すること
- 守秘義務を守ること
- 患者中心の医療
- 患者の期待を知ること
- 健康が最も重要な目的であるとする考え方に則って患者のために行動すること
- 患者の自律性に敬意をはらうこと
- 全人的医療の認識を持つこと
- 患者の苦痛を軽減するために、患者に共感するだけでなく、時には患者に客観的に対応する能力を持つこと
- 科学的研究法を実施する能力を持ち、EBMに基づいた医学的意思決定のためのアプローチに熟知していること
- 医学的な意思決定をすることの「不確実性」について十分に認識し、同僚や患者とこの「不確実性」をうまく共有出来ること
- 自分自身を向上させるために、診療の知識、技能、態度ついて常に反省する態度を持つこと